■ 屋根の傷み具合
屋根は知らず知らずのうちに傷むものです。
故に、定期的な点検とお手入れが不可欠です。
このような、症状がちょっとでも出てきたら、私たちにお任せ下さい!!
■屋根の傷みによる症状
こうなると最悪の状態です。
このように天井や壁にシミが出ていなくても、天井裏で雨漏りが進行していることが多いものです。
最近は、雨漏りする建物が減ってきていますが、表面に顕在化していないだけで、案外と天井裏や壁のなかで進行していることも見受けられます。
軒先や軒天のシミ・変色
案外と雨水を浴びやすい部分が、軒先です。屋根や外壁と違って、雨水対策がされていないことが多いために、雨水を浴びると、劣化が進行しやすい部位です。
屋根と雨といの位置がズレていたり、手抜き工事で水切り部材が入っていなかったり、などなどの原因でシミや変色が出ていることが多いようです。
直接的な雨漏りの原因というよりも、屋根の下地の腐食が進むことで、屋根全体が傷んでしまい、雨漏りにつながってしまいます。
■粘土瓦
瓦のズレ
雨水の浸水で下地の葺き土が痩せていくことで、瓦と下地の接着能力が低下して、年を経るごとに瓦はズレ落ちていきます。
また、葺き土の量が異常に少ないなどの施工不良などによってもズレ落ちることが多いようです。
瓦の隙間が大きくなることにより、漏水し下地を腐朽させてしまいます。
もともと瓦は焼き物ですので、粘土の質・窯の温度調整などによって1枚1枚が微妙に形や寸法が違っています。その歪みを修正・調整しながら葺き上げる瓦職人の匠の技で、その欠点を補っていましたが、瓦職人の育成が進まず、匠の技をみるには、寺社仏閣の大改修のときにしかみられないようです。更には、質の良い粘土の産出が減少しているというような事情もあるようです。
瓦の割れ
施工時の踏み割れや、製造の際の小さなヒビに水が入り、その水が霜柱のように膨張することでできる割れ、また、瓦を固定するための釘が錆びるときに膨張することでできる割れなどが原因です。
脱落だけでなく、雨漏りの大きな要因となります。
一般住宅の屋根に塗られる漆喰は、表面を仕上げたりするだけではなく、瓦の部品を固定するなど・・という重要な機能を果たしています。
その漆喰が剥がれることで、葺き土が流れ出てしまい、雨漏り・瓦のズレ・棟のへたりなどの要因になります。
漆喰は、通常、下塗り・中塗り・上塗り・仕上げ塗りというように、通常何回にも分けて塗らなければなりません。さらに、下塗り・中塗り・上塗り・仕上げ塗りには、それぞれに適した成分割合とするため、配合にも気を使わなくてはいけませんし、施工日数も長引くことになります。
このようなことから、一般の住宅で漆喰工法を用いられることは殆ど無く、姫路城に代表されるような城郭建築のために石灰と海藻糊などを混ぜて使う独特の漆喰工法が確立されてきました。
■平板スレート屋根
色あせ 塗膜の劣化
セメントと砂やアスベストなどを原料とした基材に、塗料を塗布した瓦ですので、酸性雨や紫外線などにより、表面の塗料が劣化して色があせてしまいます。
色が褪せるて外観が損なわれるだけでなく、下地のセメントが露出することにより、酸性雨でセメントの石灰分が流されてしまい、瓦そのものが劣化してしまいます。
施工性が良いことと安価であるということから、新築住宅に広く採用されてきましたが、原料にアスベストが含まれることから、前述のように瓦そのものが劣化する過程でアスベストが飛散することが考えられ、早急に撤去したうえで葺き替えることが望まれます。
カビ コケ
平板であるが故に瓦の水切れが悪く、ホコリや土などが表面に蓄積してしまい、コケやカビが発生してしまいます。一旦発生すると、更にホコリが蓄積しやすくなるために、早め早めのお手入れが肝要です。
また、重なり部分に発生したコケやカビが、毛細管現象で瓦の裏へ水を運び、雨漏りの原因に。さらには下地を腐らせ、建物の構造体を傷めることに。
瓦の割れ
施工時の踏み割れや、製造の際の小さなヒビに水が入り、その水が霜柱のように膨張することでできる割れ、また、瓦を固定するための釘が錆びるときに膨張することでできる割れなどが原因です。
脱落だけでなく、雨漏りの大きな要因となります。
板金部材の錆びや劣化
酸性雨や紫外線などにより、表面の塗料が劣化して錆びてしまいます。
穴があいてしまうと雨漏りにつながってしまいます。
また、この板金部材を固定するための下地木材が水を吸って腐っていることが多く、強風時に板金部材が飛散することもよく見受けられます。通常は、固定用の下地木材には防腐処理されたものを使用するものですが、そうではないことが多いので要注意です。一度確認されることをお勧めします。
■金属屋根
錆び
酸性雨や紫外線などにより、表面の塗料が劣化して錆びてしまいます。
さびが進行して穴があいてしまうと、雨漏りにつながってしまいます。
錆びを補修するために塗装をしても、塗装前の下地処理不足や、上塗り塗料の不適合や量の不足などが原因となって、更にさびが進行することも。
加工性に優れているために、さまざまな屋根の形に対応すること、軽量であること、不燃性に優れていることから、大規模建築物を含め多くの建物に採用されています。
しかしながら、これまでは、遮熱・遮音性・耐蝕性に劣ることから、一般住宅では敬遠されてきました。
ここ最近では、錆びにくい、断熱・防音性、耐候性に優れた金属を用いた屋根材が開発されています。
■セメント瓦
色あせ 塗膜の劣化
形状や施工方法が、粘土瓦と似ていることから、傷み方は粘土瓦と殆ど同じです。
大きな特徴としては、平板スレート瓦と同じように、セメントと砂やアスベストなどを原料とした基材に、塗料を塗布した瓦ですので、酸性雨や紫外線などにより、表面の塗料が劣化して色があせてしまいます。
色が褪せるて外観が損なわれるだけでなく、下地のセメントが露出することにより、酸性雨でセメントの石灰分が流されてしまい、瓦そのものが劣化してしまいます。
安価であることから、普及しましたが、最近では耐久性の悪さが敬遠されているようです。
■雨といの劣化
落ち葉やホコリが蓄積し、その重量で雨といが変形し、水の流れが悪くなり、最終的には雨水が雨といから流れ出すことになります。
目に見えないところで、軒先や壁面を腐らせることもあるので、要注意です。
最近では、デザイン性に優れた雨といも多く出ているので、チョットしたリフォームでドレスアップにも。
屋根に登るのは、非常に危険です。屋根の点検は、屋根のプロ=屋根診断士に。